週報 2025年2月(2)

2025年2月15日(土)

9日(日)は友人とちゃんとした食事になるハンバーガーを食べにいく予定だったけれど、友人が風邪をひいてしまい流れた。それでもハンバーガーを食べたかったので一人で出掛けて、そのあとカフェに行って田中芳樹『マヴァール年代記』を読んでいた。『マヴァール年代記』は銀英伝に近い読み心地。中世ヨーロッパ風の異世界が舞台で、何が正義で誰にとっての正義なのかとか、そこに付随する友情と陰謀とか、恐ろしいくらい登場人物があっさり死んでいくし、とにかく読ませる。
そして、読み終わって余韻に浸りつつ晩ごはんには金曜日に仕込んでおいた塩豚をソテーにした。ヒレ肉で作ったのだけれど、塩加減も焼き加減も上手くいった。

11日(火・祝)は母親がアフタヌーンティーに行きたいというので、京都のホテルまで行った。京都は大阪よりちょっと寒い。
こういう何かをしたいと思ったとき、母親はたいてい一人でせずに誰かとやる人なので、わたしとは性格が違う。わたしは一人でアフタヌーンティーも旅行も温泉も行く。この勢いで海外旅行もツアーという名の航空券とホテルのセットプランで行ってしまいたい。四六時中誰かと一緒というのが耐えられない。

平日はとにかくお腹が空く週で、職場ではオフィスグリコでついお菓子を買って食べたり、家に帰ってからも晩ごはんを盛りだくさんにしてみたり、デザートチーズを6個食べたりしていた。金曜日の夜には落ち着いたけれど、いったい何だったんだろう。仕事が忙しくなってきたせい? 異動が発令されたので忙しさは加速度をどんどん増して転がっていく。

今日、15日(土)は定期通院日。最近は病院に行っても診察で話すことがなくて、雑談ばかりしている。「忙しいです。仕事だけでなくて、休みもいろいろ予定を入れていて」と喋って、仕事についてちょっと補足して、休みのいろいろは聞かれることなく、「単に充実している人になってきた」と言われて、薬を1種類減らすことになった。「病院に来るのも飽きました」というと「そうだよねえ」という反応。
ともかく、これで薬は1種類になる。残った薬のほうが処方日数に制限があるらしく、これもなくなれば通院間隔をもっと空けられるはず。就職してわりとすぐに心身をダメにして以来処方薬を飲んでいるので、なんとなく海外旅行を避けていたのだけど(お金の問題もあった)、薬がなくなったら台湾に行こうと思った。

他にも、ソウルに行ってみたいとか、時間が足らなくて魚津水族館と埋没林博物館を諦めたのでもう一度富山に行きたいとか、海が好きなので五島列島に行きたいとか、近場だと滋賀の長浜温泉でのんびりしたいとか、時間とお金が許せばいろいろ出掛けたい性分なのだった。家でのんびりするのもよいのだけど、読書とカフェと散歩では飽きてくる。そのためにもしっかり働いて稼がなくては。

今日は中原中也賞の発表の日だった。わたしはこの時期になると自分が候補になった時のことを思い出してしまう。候補になったことはSNS等で公言してはいけないので、ごく親しい友人には伝えたけれど、一人で緊張感を抱えるしかなくて嫌だったこと。1度目は友人と鳥取旅行中で、すなば珈琲で電話を待ったこと。1度目も2度目も電話が来なくて落選とわかったとき、悔しさよりもこれでやっと終わったとホッとする気持ちが大きかったこと。1度目の時は贈呈式に遊びに行って、受賞者のマーサ・ナカムラさん、選考委員の佐々木幹郎さんと蜂飼耳さんはじめいろいろな方とお話しできたり、「普通、落ちた人は来ないよ!」と面白がられたり、空の下の朗読会で朗読したりしたこと。落選したのになぜ出掛けて行ったのかというと、深い意味はなくて、せっかく候補にしてもらったし中原中也記念館に行ったことがないから行ってみようというだけの、のん気さだった。